Ai 化で変わっていた
ヨッシーハイムの分解記事は「1977年にAiになって光学系が一新された」と書いてる2。Roland Vink のページも、6枚構成は似ているが新しい設計で、前玉が小さく後玉が大きくなり、周辺まで明るさがそろうようになった、としている3。6群6枚という数字は同じでも、中身は別の設計だ。
Ai 版の構成図
Ai 版の図は、Pacific Rim Camera の資料室にある Nikon Inc. の「Nikkor Lenses Sales Manual」に載っていた4。仕様欄が f/22・最短 0.3m・235g と Ai 版の値で、写真のレンズの番号 104143 も、Vink の一覧にある Ai 版の試作品と一致する5。
並びはどちらも凸、凹、広い間隔、凸、絞り、凹、凸、凸。Ai 版は前玉が小さく、後群の径が大きくなり、4枚目の凹レンズがぐっと肉厚になってる。
- 前玉の頂点から最終面:旧版 48.9mm、Ai 版 51.3mm
- 最短撮影距離:旧版 0.6m、Ai 版 0.3m
- 最小絞り:旧版 f/16、Ai 版 f/22
- 質量:旧版 215g、Ai 版 235g
手元の 1864932
Vink のシリアル一覧では、Ai 版の最後の区間(1798827〜1955004、刻印 MIJ、マウントのネジ3本)に入る5。マウントのネジを見たら3本で、一致した。製造は1980年前後とみられる。
最後に
過去の資料はあちこちに散らばって、失われつつあるように感じる。それでも、ネットの海にはまだまだ情報が眠ってる。ただ、こういう資料は将来的にリンク切れになる危険を感じる。多分千夜一夜は大丈夫だが、販売店向けの資料のスキャンはそうはいかないだろう。なので、図は出典を明記したうえで引用させてもらった。
- ニコン「ニッコール千夜一夜物語 第十二夜」 https://nij.nikon.com/enjoy/life/historynikkor/0012/index.html 初代 NIKKOR-H Auto 2.8cm F3.5 の設計と構成図。 ↩
- ヨッシーハイム「『ニコン Ai Nikkor 28mm F3.5』分解・清掃・作例」2020-02-12 https://yossyheim.com/ai-nikkor-28mm-repair Ai 版の分解と清掃の手順。 ↩
- Roland Vink「Nikon Nikkor Ai 28mm f3.5」 http://www.photosynthesis.co.nz/nikon/ai2835.html Ai 版の変更点と版の違い。 ↩
- Nikon Inc.「Nikkor Lenses Sales Manual」 https://www.pacificrimcamera.com/rl/00594/00594.pdf PDF の51ページ。1978年末から1979年頃の版とみられる。 ↩
- Roland Vink「Nikon Lens Versions and Serial Nos」 http://www.photosynthesis.co.nz/nikon/serialno.html 版ごとのシリアル番号の範囲と時期。 ↩















































